27/05/2006

広島県江田島にあった海軍兵学校は、明治3年海軍兵学寮として開校以来終戦まで海軍兵科士官の養成機関として約11.000名の卒業生を輩出しました。今年も海軍記念日を迎えましたので、この海軍兵学校の生徒のものとして定められた夏服用肩章を展示いたします。
本品は海軍兵学校第66期(昭和10年4月入校 昭和13年9月卒業)生徒の所有になっていたものです。この品はほとんど使用の跡がなく、今日でも作られた時代の美しさを保っています。品質も大変上質で基本的に軍装を支給されるはずの海軍兵学校において、ひょっとして私物の肩章?と思わせました。例によってあまり検証していないページですが、まずはご覧ください。

肩章のサイズは時代によって異なりますが、時代から言って縦が11.6cm、巾が4.8cmの「昭和9年型」(命名は私)です。この前の型が大正9年型でこの後が昭和17年型になります。時代が下がるとだんだん小さくなっております 裏面です。大変細かいステッチが入っていて当時の職人さんの素晴らしい手仕事の一端がうかがえます。将官級です 肩章を留めるのは金具と革のベロなのですが、その「ベロ」の裏には所有者の名前が入っています。「中村乾一」という方は長い海軍兵学校の歴史の中で一名しかおられませんでしたので、簡単に特定できました
箱に入っている状況です。油紙に包まれて今日まで昔の状態を保ってきました 金モールの錨。巾3.6cm、高さが4.8cmと決められていました。実にいい仕事です 革と金属のベロです。ちょっと画像が・・・
桜と錨の金釦です。シャープなモールドの高品質のものです ん?同じ金釦のようですが、何だか急に画質と品質が(笑)・・・ 昭和19年10月入校の第77期生徒の昭和17年型の肩章です。生徒の肩章について大きさの資料がないのですが、一般の士官のものが長さ11.6cm巾が4.2cmですから同じような寸法だったと思います。わずか10年もしないうちに迎えた帝國海軍の「末期」でした。